2017/07/29

たい焼き小銭入れの作り方 その2

たい焼き小銭入れの作り方 その2でござる。


両面乾燥したら丸型へり定規で裁断箇所を毛書いていきます。
へり定規はなくてもよいので、ファスナーを取り付ける部分はたい焼きの膨らんでる部分から5mmのところに線を引きます。
それ以外の部分は7mmで。


毛書いた線通りに裁断します。
この辺は好きな大きさ、形にしてもらっていいと思います。
ちなみに、写真のこれくらいに裁断するとカードが丁度入るのでオススメだったりします。
んで、ファスナーを付ける部分は後からコバを磨けないので、先にコバを磨いておきます。
コバの処理は人それぞれなので、お好みの方法でどうぞ。


裏地に餡子色のピッグスエードをゴムのりで貼ります。
めんどくさければこの工程は省いていいと思います。

たい焼き器で革を絞る時に一緒にスエードも絞ってもいいです。
んが、個人的に、それだとスエードの起毛がつぶれてしまうので起こし直すのがダルいってのと、鱗の形がクッキリ出すぎるので、小銭入れの中を見た時に気持ち悪いんで、後からやんわり貼っております。
あと、スエードがコバに出るとコバの処理がめんどくさいので、少し小さめにハサミでカットしてから貼るといい感じです。
仮にはみ出てても、餡子がはみ出てるんだこの野郎!と言い張ればいいと思います。


たい焼きのお口のところから尻尾の付け根辺りまでファスナーを付けます。
まずファスナーを付ける部分に菱目打ちで縫い穴を開けましょう。
ひたすら曲線なので、2本目の菱目打ちがオススメです。
わたしの場合はBlanchardの目打ちで軽く跡を付けてからフラットオウルで一目づつ穴を開けております。

ちなみに、今回は10cmの3号ファスナーを使用しています。
コツとしては、両面テープでたい焼きの尻尾を仮接着して、尻尾の付け根部分に閉じた状態のファスナーをボンドで固定します。
その後ファスナーを開いて片側づつ接着した後縫い合わせます。

追記
尻尾からと書きましたが、現在は口元からつけてます(ノ∀`)


マチを付けようと思っていたんですが、マチよりDカンを付けてくれと言われたのでDカンを付けました。
セラフィーニテープでしっかり補強して、ぐらぐらしないように根革の脇に床革で詰め物をしています。
この工程も省いてかまいません。


ファスナーを付け終わったら、外周をゴムのりで接着します。
ヤットコがあると圧着しやすいです。
もちろんなくても接着できればいいです。

接着後、裁断がズレた部分をカッターやヤスリでピッタリ合うように整えます。
わたしは持ってませんが豆鉋なんかあると便利そうですね。

コバを粗方整えたら縫い穴を開けます。
上手いこと厚みのあるコルクや雑誌などの段差を利用してみてください。


ぐるっと縫って、コバを磨いたら完成です!
お好みでオイルやクリームで栄養を補給してください!

ネ!簡単でしょ?
レッツトライ!

※こちらにも追記しておきます。
ご利用は個人で楽しむ範囲でお願いします。商用利用はお控えください。尚、著作権等手放しておりませんので、引用される場合は出典を明示していただけますようお願いします。
 

2017/07/28

たい焼き小銭入れの作り方 その1

たい焼き小銭入れの販売についてよく聞かれるんですが、多忙を理由にお断りしているんですよね。
それでも欲しいと言われるので、みんな自作すればいいじゃない!と作り方をアップしてみます。


まずは石粉粘土でアンコを作ります。
ダイソーやセリアなどでも買えるので探してみてください。


たい焼き器に石粉粘土を挟んで成型します。
この時、ケチらずにみっちり詰めてください。
はみ出た粘土はヘラなどで取り除いて、何度か挟んでみると上手くいきます。
乾燥すると少し縮みますんで、丁度革を挟むのにいい感じになりますよ。

追記
ここでアンコを綺麗に作ろうと何度も挟んではみ出た粘土を取りすぎないように。
やりすぎると痩せすぎて絞った時に上手く形がでなくなります。


完全に乾燥するのに大体1日から2日かかります。
ドライヤーやら扇風機を使っても大して時間は変わりませんので、風通しのいいところに放置推奨でございます。
乾いたらラップを巻きます。

追記
石粉粘土以外のアンコの作り方を書きました。


タンニンなめしのヌメ革を水に10分から20分ほど浸します。
今回は沼南ヌメの2mm。
コンビなめしやクロムなめしの革でも絞れなくはないですが、ヌメ革の方が可塑性が高いので形を保持しやすいのでオススメです。
あと、ものすごくオイルの入ったヌメ革も絞りにくいかもしれません。
注意点としては、ヌメ革のタンニンに鉄分が反応すると鉄染みができてしまうので鉄製のものは遠ざけてください。
黒い斑点が出たら大体鉄染みなので、気にしないかレモン汁で綺麗にしましょう。
鉄染み対策として、たい焼き器もできればアルミ製か表面に何かしらコーティングしてあるものの方が失敗が少ないです。


びっしょり塗れてると乾くのが遅いので革の表面の水分をキッチンペーパーなどで軽く拭いたら、たい焼き器にセットします。
以前コメントでも聞かれたのですが、革の厚みは1.5mmから2mmくらいが丁度いいんじゃないかしら。
あまり薄い革だと絞る時に破れたりするかもしれないので、お手持ちの革と相談しながら絞ってみてください。
アンコの位置に注意。


革とアンコをセットしたらクランプでギュウギュウ絞ります。
クランプも100均で売ってるので、石粉粘土と一緒に買っておくといいですね。


半日から1日放置したら、こんな革のたい焼きがこんちはすると思います。
この時片側づつ絞ってるのは、両面まとめて絞るよりクッキリ成型できるのと失敗が少ないからです。
もちろん両面一気に絞っても問題ないと思います。

金属製のたい焼き器ではなくて、和菓子の木型などで絞る場合は、ここまでクランプで圧をかけられないかもしれません。
なので、細かい部分の形が出ない時は、半乾きくらいの時に、床面からヘラか何かで押してあげるといいです。
版画のイメージですね。
型からアンコをはずす時に革が型からズレないように注意!

んで、完全に乾燥させてから次の工程に移ります。

と、いい加減長いので、その2へ。

2017/07/22

カービングウエイト

すっかり夏ですね。
日光アレルギーがあるので、日中はずっと引きこもっております( ´ω`)


暇なわけではないんですが、仕事以外に何かしてないと気が狂いそうなので、カービングウエイトを作ってみました。
カービングは騒音がご近所迷惑になるからやってないんですけど、革の切り出しやら癖取りで欲しかったんですよね。

そんなわけで、ダイビングショップからソフトウエイト1kgを購入。


ざっくり鹿革を切り出して、端から10mmほど漉いて内縫い。


周囲をぐるっと内縫いにしてソフトウエイトを綴じ込みたいので、最後の一辺だけ余裕を持たせて縫っておいて、こんな感じでひっくり返します。
ソフトウエイトを閉じ込めたら、糸を地味に締めあげて、最後は丸錐で革を押し込みながら閉じて、糸を内側に通してから始末します。
革だと縫い穴の関係でこの字とじは無理そうな気がしたんで、こうなりました(ノ∀`)


角をしっかり出してオイルアップで完成でーす!

モチモチの手触りで、無駄に触っていたくなりますw

2017/07/12

ヤットコ

だいぶ前にヤットコを買ったんですよ。
ええ、閻魔様が舌を引っこ抜く時のアレです。

ゴムのりの圧着に欠かせない道具なので使用頻度も高いんですが、どうにも持ち手が細いせいで握った時に手が痛いんですよね。


そんなわけで、持ち手をクロムエクセルで巻いてみることに。
なにげに初ベースボールステッチだったりします。


指の皮がむけるほど締め上げながら縫って、完成!

これでかなり使いやすくなりましたよいよい!

2017/07/10

長財布

さて、新しい道具を買ったら試してみたくなるってなもんで、長財布作ってよと言われたので安請け合いしてみました。


今まで財布はギャルソンウォレットと二つ折り財布しか作ったことがなかったんで、何かいい参考書でもないものかと探してみたんです。
んが、Amazonのレビューをみた感じ、どれも決定打に欠けまして、結局参考書なしで型紙から作ってみました。
ていうか、みんなレビューで文句言い過ぎい!


なるべく薄くして欲しいとのことだったんで、内装は1.2mmのタンローをベースにしました。
裏を0.2mmほど漉いてみたんですが、そこそこ立体感を出せたような?


各パーツも同じように漉いたり、捻入れたり、するするとヘリを落としたり。


外装はまだまだ余ってるクロムエクセル。
元の厚さそのままだと錐を真っ直ぐ刺せそうにないので、ここでも裏を漉いて立体成型してみました。
ボーンフォルダーで十分なんとかなりますね。


あとはひたすら縫って、コバを整えたら完成でーす!


自然光で撮った詐欺写真!


札入れ部分はフラットヘッドの財布みたいなのでと言われたんで、スライドマチにしてみました。
一部縫い付けたんで、真ん中のスライドパーツが外れることもなくいい感じです。

いやー、参考書無しでもなんとかなるもんなんですね。

とりあえず、次回作る時は、内装の革をもっと厚くして、いかにも頑丈そうな感じにしてみようかなー


2017/07/09

ヘリ落とし

咳のしすぎで肋骨が痛いです。


TaniK Leatherさんにヘリ落としを作ってもらいました。

レザークラフトを始めてすぐの頃、手芸屋さんでヘリ落としを買ったんですよ。
まー、何をどうやってもヘリは落とせないし、研いでも何やってもダメなゴミだったんで投げ捨てたんです。

なのでずーっと切れるヘリ落としが欲しくて、あれこれ調べてフロンティアさんのヘリ落としを狙っていたんですが、いつ見に行っても売り切れてて買えなかったわけです。
どんなにすごい道具だとしても買えないのでは意味がないので、何かいいものはないかと悩んでいたんですよね。
そんな折、インスタで偶然TaniK Leatherさんとお話する機会がありまして、無理を承知でお願いしてみたところ、快諾してもらったという幸運!

ハイス鋼ですってよ!奥さん!

まー、よく切れること斬れること!

蜜蝋ワックスまでおまけで付けてくれまして、ホントありがとうございました(´∀`)


お次はLLツールさんでボーンホルダーを購入。
骨べらですね。

これまたフロンティアさんの押し捻が欲しくて狙っていたんですが、これも常に売り切れの人気商品でして、待てど暮らせど2年ほど買えてませんで、諦めたわけです。
どんなにすごい道具だとしても買えないのでは意味がないですしね(2回目
何かいいものはないかと探していたところ、普通にヘラを使えばいいんじゃね?的なところに落ち着きまして。
お安いですしね。

と、今までの悩みが一気に解決したよいよい。